特長
教えない、だから自分で答えを見つける

この授業の特徴は“教えない”ということです。「この実験をやると何が起きるのだろう?」「なぜこうなるのだろう?」と、子ども達が自分の頭で考え、仮説を立て、実験を繰り返し、その結果を検証して自分なりの結論を出す。サイエンスのプログラムではそうした時間を大切にしています。
子ども達が何かしらの疑問を持った時に、大人はすぐに答えを教えてしまいがちです。しかし、先に正解を知ってしまうと子ども達は考えることをやめてしまいます。自分の身の回りで起きる現象に対して、子ども達が何かしらの疑問を抱いている時は「知的好奇心」が育まれている瞬間であり、成長のチャンス。zunŌwでは、子ども達が「なぜ?」という感情を抱いたその時に、考えるキッカケとなる質問を投げかけることを大切にしています。

例えば、“踊るレーズン”という実験。ペットボトルの炭酸水にレーズンを1つ入れるというシンプルな実験です。まずは実験を始める前に「炭酸水の中にレーズンを入れたらどうなるのか?」という投げかけをするとしましょう。すると子ども達からはたくさんの予想が生まれます。
「そのまま沈む」「沈まない」「爆発する」など、子ども達は柔軟に思考します。実際に炭酸水に入れると、このレーズンが沈んだり浮いたりを繰り返すのです。ここでも子ども達に「なぜレーズンは浮いたり沈んだりするのかな?」と、思考を促す質問を投げかけてみます。時にはヒントを提示しながら、子ども達が自分の頭で考え、仮説を立てることを大切にしているからです。
身近な素材を使うから、おもしろい
サイエンスの授業では、日常生活で使っているものや、身近で起こっている現象にスポットを当てて探究をします。
例えば、100円ショップで売っている「重曹」や「クエン酸」「食塩」を使ってバスボムを作ったり、発泡スチロールの溶解実験でみかんの皮を使ってみたり。学校の理科実験では、現象や変化を知るために塩酸や硫酸などを用いることも多いですが、zunŌwでは“サイエンス”を身近に体験してもらえるように、なるべくご家庭にあるもので実験を組み立てるよう工夫しています。
実験の例
- 0円玉をキレイにする「酸化還元反応」の実験
- オレンジジュースや無水エタノールを使用した「DNA」について学ぶ実験
- 食塩水を使った「密度」の実験
- チョコレートを使った「火山噴火・地層」の実験
- つかめる水を使った「pH」についての実験
生徒一人ひとりのサポート
サイエンスのプログラムでは、たくさんの実験に取り組みますが、うまくいくことばかりではありません。これは実験に限ったことではなく、世の中の事象はトライ&エラーの連続だということを、実験を通じて体験してほしいと考えているからです。大切なことは、失敗した時にこそ改善し、さらに次へ向かう気持ちを作ること。そのようなマインドを持てるよう生徒一人ひとりへの声かけに工夫しています。
より多くの学問を知るきっかけに
サイエンスのプログラムでは、「より多くの学問を知る」ことも大切にしています。子ども達にとって、幼少期に多くの学問を知ることは、視野を広げるために必要です。 そのため、精油を使って好きなかおりを探究する「香育」や 、理科の中では地味な学問として扱われている「地学」といった、学校や理科実験教室ではなかなか扱わないテーマも積極的にトライし、子どもたちの可能性を広げていけるよう注力します。
授業の流れ
実験の説明(5分~15分)
まず最初は、取り組むテーマや学習する内容・実験についての説明です。どんなことを学んでいくのか、どのような実験をするのか、どんな道具を使用するのか、実験での注意事項は何か等を伝えます。この時から、子ども達の“考える時間”は始まっています。この“仮説を立てる時間”がとても大切です。
実験に挑戦!(60分~70分)
サイエンスの授業では、ほとんどの時間を実験に充てます。毎回テーマは異なりますが、子ども達が自分の頭で考え、自分の手を動かし、体験する時間を大切にしています。一人でする実験もあれば、仲間とペアやグループを組んでする実験もありますので、自然と生徒同時のコミュニケーションが生まれ、協調性も育まれます。
実験ノートで振り返り(5分~10分)
実験が終わった後は、「実験ノート」に沿って、その日の実験の振り返りの時間となります。実験の結果や、その理由、気づきなど、自分の言葉で振り返りながら整理。振り返りの時間により、実験で学んだことが知識として頭の中に定着します。