2026.07.27
「今日のニュース、何?」──毎週の理科ニュースが、レインボープロとサイエンスコースの合言葉になっています
zunŌw流山おおたかの森では、探究コース「レインボープロ」とサイエンスコースの授業のはじめに、担当講師が毎週かならず「今週の理科のニュース」を共有しています。
ニュースを入り口に、子どもたちの「知りたい」を引き出すためです。
どんなニュースを扱っているのか
扱うテーマは、その週に実際に世の中で報じられたものから選びます。たとえば、日本各地で起きた地震のしくみと防災、エルニーニョ現象と気温・降水量の関係、iPS細胞を使った再生医療の進展、深海や熱帯雨林で見つかった新種の生きもの、探査機や宇宙望遠鏡がとらえた画像など。
教科書に載るのは何年も先かもしれない話題です。それでも「いま、この瞬間に世界で起きている理科」に触れることに意味がある、とzunŌwは考えています。
なぜSTEAM教育で「ニュース」なのか
STEAM教育は、科学・技術・工学・アート・数学を横断しながら、現実の課題に取り組む学び方です。現実の課題は、当然ながら現実の世界からしか出てきません。ニュースは、教室に世界を持ち込むもっとも手軽で確実な方法です。
探究の出発点も、いつも「あれ、なんでだろう」という小さな引っかかりです。静かな教室の中だけでは、その引っかかりはなかなか生まれません。だから毎週、外の世界のできごとを窓のように差し込んでいます。
続けている3つの目的
1. ニュースを見る習慣をつけ、関心の幅を広げる
子どもの興味は、恐竜が好き、ロケットが好き、と最初は狭く深いことが多いものです。毎週ちがう入り口を用意することで、「こんな分野もおもしろいんだ」と世界が横に広がっていきます。
2. 知ったことを人に伝える「アウトプットの力」を養う
聞いて「へえ」で終わる知識は、すぐに抜けていきます。おうちの人や友だちに「今日こんな話を聞いたよ」と話してみる。その一往復があるだけで、知識は自分のことばになり、記憶に残ります。探究は、人に伝えるところまでが学びです。
3. ニュースを通じて、その子の「得意」をさらに強くする
生きものの話題で急に目が輝く子、数字やデータの話に食いついてくる子が必ずいます。講師はそこを見逃さず、「これ、○○くん詳しいよね?」と話を渡します。得意なことを人前で語る経験が、自信の土台になります。
続けてわかった、子どもたちの変化
教室に入ってくるなり「今日のニュース何?」と聞いてくる子が増えました。「もっと知りたい」「家で調べてきた」という声も出てきています。こちらが与える時間だったものが、子どもたち自身が待ってくれる時間に変わってきました。
理科のニュースは、正解を覚えるための教材ではありません。世界はいまも動いていて、わからないことがまだたくさんあって、それを大人たちが真剣に調べている。その事実を知ることが、次の「調べてみたい」につながっていきます。
よくある質問
Q. レインボープロとサイエンスコースの違いは?
レインボープロは「探究」のコースで、テーマを自分で掘り下げ、考え、伝えるプロセスを重視します。サイエンスコースは実験・観察を通して科学的な見方を育てるコースです。どちらのコースでも、毎週の理科ニュース共有を行っています。
Q. 理科が得意でない子でもついていけますか?
はい。ニュース共有は知識を問う時間ではなく、「へえ、そうなんだ」から始まる時間です。知らないことを知る楽しさが入り口なので、得意・不得意は問いません。
Q. ニュースは誰が選んでいますか?
担当講師が、その週の報道の中から子どもたちの年齢と興味に合うものを選んで共有しています。
Q. 家庭でも同じことはできますか?
できます。ポイントは、大人が解説しすぎないことと、「どう思う?」と一言聞き返すことです。答えを教える代わりに、一緒に調べる姿勢を見せると、子どもは自分から動き出します。